ただの店・まちのあそび屋さん|25.01.12

ACKTの拠点「さえき洋品●(てん)」のプログラム、「ただの店」の活動を紹介します。

1月12日、少し曇り空の中さえき洋品●(てん)でまちのあそび屋さんが開催されました。

まちのあそび屋さん、外観

まちのあそび屋さんは、ボードゲーム等を通じてこれからのまちのあそび場を一緒に考えるプロジェクト。手作りのデジタルゲームやボードゲームを一緒に遊びながら、一緒に遊ぶかたちを考えています。
主催のギミらぼ(Gimmi-Lab.)さんは、カードやパソコン、そしてひとの手などの「形を持つもの」と、ゲームのルールやプログラミングなどの「形を持たない技術」を組み合わせ、一緒に出会った知らない人同士が仲良くなれるゲームを作ることを目指しているテック×アートチーム。ゲームの展示会に出店しながら活動しています。

まだ試作段階のうそとりゲーム

今回ギミらぼのお二人が持ってきたのは「うそとりゲーム(仮)」。さえき洋品●のある谷保の神社、谷保天満宮のうそ替え神事がモデルになっています。「せっかくなので、谷保に関わりのあるゲームを作りたい」とみもさん「でもまだ、試作段階なので、今回一緒に遊びながらコメントやフィードバックをもらいたい」今回のゲームについてお話ししてくれました。
「うそとりゲーム(仮)」は「好きな食べ物」「行ったことある場所」などの中から、話題を三つ選んで参加者が1人づつ話していくパーティーゲーム。話す人は話題の中に一つだけ嘘を入れなくてはいけません。他の聞く人は、その中からどの話題が嘘か推理します。嘘を当てたらそれぞれが持っている「うそどり」がもらえ、当てられなかったら話した人に「うそどり」ルールです。どの嘘かを当てるために、一度だけ聞く側で質問をして良いルールです。

うそとりゲームの様子

一通りのルール説明を阿久津さんからしてもらい、ふらっと立ち寄ってくださった方も交えて筆者もゲームに参加しました。話題は「出身地」「いつか行ってみたい場所」「気になるけど入ったことない建物」という三つ。ひとりずつお話していくのですが、意外とどれが嘘かわからず、筆者はたくさん手持ちのうそどりを他の参加者に配りました。

置かれるうそとり

自分が話す番となり、嘘を交えた話を始めます。筆者は「いつか行ってみたい場所」を嘘にしようと決め、もう行ったことある場所について嘘を言いました。ですが、意識的に嘘をついたことはないので嘘の話をするのは難しく、話の要素が色々とあべこべになってしまいました。ひと通り話し終え、筆者に対する質問について聞き手側が考える時間に、「ニューヨークのディティールが細かすぎる」「その割に急に自由の女神が出てきてつなげ方が雑に感じた」など、自分の話した内容について目の前で話されているのはドキドキしました。結果は筆者が惨敗でした。ゲームが終わった後で、他の参加者からフィードバックをもらいながら話が弾んでいました。「自己紹介のような要素もあるのでアイスブレイクに使えそう」などゲームの応用の仕方も話していました。
筆者は人とじっくり話すことが好きなので「うそとりゲーム」はいろんな人の話が聞けるのがとても楽しいゲームでした。また、話すことの中に「一つだけ嘘をいれる」という要素だけで話すことがゲームになるのが面白かったです。
ギミらぼさんのさえき洋品●での次回の出店は未定ですが、展示即売会などでの出展が予定されています。気になられた方はギミらぼさんのホームページをぜひ覗いてみてください。

text,photo:Taiki SEKIGUCHI

ただの店・むすぶ店|2024.12.15

ACKTの拠点「さえき洋品●(てん)」のプログラム、「ただの店」の活動を紹介します。

12月15日、冬晴れの下、さえき洋品●(てん)で「むすぶ店」の2回目の営業がスタートしました。
「むすぶ店」では、「チェルシー洋品店」と「ものこと交換店」の2組が合同で出店。
「チェルシー洋品店」では手芸、刺繍、洋裁、お直し、リメイク、着物、着付けなど、衣類に関するお困り事のご相談を受けつけています。また、着物の着付け体験も行っています。
「ものこと交換店」には、使わなくなった思い出のもの、誰かの手元へいって使ってもらえたらうれしい『もの』や『こと』がたくさん置いてあります。来店した方が店内の『もの』『こと』と、ご自身が持ってきたものを交換して、思い出を次の誰かにつないでいくお店です。

むすぶ店の外観

オープンの14時、すぐに近所の方々がいらっしゃいました。子供たちは家からおもちゃや雑貨を持ってきて、気に入ったおもちゃや毛糸とたくさん交換していました。その後、毛糸を使って店内で編み物にも挑戦。とても楽しそうでした。

ものこと交換店に集まったたくさんの『もの』の一部

また、自分では使わないからと着物を持ってきてくださった方もいらっしゃいました。毛糸と交換し、その毛糸で新しく編み物をするとのこと。どんな素敵なものができるのか楽しみですね。
さらに、チェルシー洋品店に服のリメイクの相談にいらっしゃっていた方が、その着物を気に入って自分の持ってきたアクセサリーと交換する場面も。合同出店による偶然の出会いもありました。
ほかにも、ものこと交換店では物々交換したいものが店内に置いていないときには、持ってきたものと引換にコーヒーを淹れて提供しています。今回猫の置物とコーヒーを交換した方もいらっしゃいました。
また、チェルシー洋品店では、リメイクした洋服や着物を壁掛けで展示していました。それらをご覧になってお店に立ち寄られる方もいらっしゃいました。

チェルシー洋品店でリメイクされた洋服や着物

「むすぶ店」というお店の名前のとおり、店内にある『もの』や『こと』からたくさんの交流がうまれた楽しい時間となりました。

次回の出店は1月19日(日)14:00~19:00、2月16日(日)14:00~19:00、3月16日(日)14:00~19:00で、場所は今回と同様さえき洋品●(てん)となります。谷保駅南口すぐのお店ですので、みなさん、是非いらっしゃってください。

text , photo : Kota TAKIBARA

ただの店・ただの花店|2024.12.15

ACKTの拠点「さえき洋品●(てん)」のプログラム、「ただの店」の活動を紹介します。

街はクリスマスムード漂う12月15日。
「ただの花店」の第2回がさえき洋品⚫︎で行われました。
「ただの花店」は、普段はフラワーデザインアトリエとしてお花の魅力を届けているHalf-SAが行う、子供向けワークショップ。
お花に触れる楽しさや心地よさを、幼い頃から感じ取れるような“花育”を目指しています。

第2回のテーマは、この季節にぴったりの[松かさをデコレーションしてクリスマスオーナメントを作ろう!]

集まった子供たちは、最初は少し緊張気味でしたが、しっかりと耳を傾け説明を受けます。
オーナメントの材料は、松かさ、カメラベリー、柊の葉、モスの4つ。
カメラベリーと柊の葉は、クリスマスらしくゴールドやシルバーに色付けされています。
モスは、時間の経過とともに変色してしまうために、緑色に染めており、深い緑がもみの木を連想させます。
シンプルな材料ですが、子供たちはどんなオーナメントを作るのか、こちら側もわくわくします。

今回使う材料(左から時計回りでモス/柊の葉/松かさ/カメラベリー)

黙々と丁寧に作業をする子もいれば、クリスマスの予定を楽しそうに話しながら進める子、スピード感重視で迷わず作業を進める子もいます。
いつの間にか最初の緊張感はほぐれ、みんなすっかり作業に夢中のようです。
「ボンドちょうだい!」という声も、次第にキレがましているような…

松笠にモスを飾りつけ中

取り組む姿勢もさまざまでしたが、それは出来上がったオーナメントにも現れました。
こちらは、バランスよく飾りが散りばめられていて、本当のクリスマスツリーのよう。
松笠を下向きにして飾るのも、良さそうです。

完成した松かさツリー

オーナメントができたら、次は完成品を観察してスケッチをしてみよう!
葉っぱや一部分だけを切り取って観察するのも、全体を観察するのもOK。
スケッチに入ると、集中力が切れ始めた子もちらほら…夢中に作業に取り組んだ証拠です。
そんなことを考えていたら、綺麗な虹色の松かさが完成。

虹色に彩られた松かさ

テーマはもちろんですが、使う材料も含めて季節感を楽しめるのが、Half-SAが行う花育の魅力です。
私自身、松ぼっくりを触るのは随分久しぶりのことで、ゴツゴツとした感触やほのかな土の香りから、幼少期に夢中で集めていた記憶がよみがえってきました。
次はどんな材料で、どんなものを作るんだろう。
その頃には、もう少し春の気配がしているんだろうか。
そんな風に季節の移ろいも楽しみにさせてくれる「ただの花店」は、第3日曜日の開催を予定しています。

Half-SAのInstagramアカウント(@half_sa)での事前予約の上、ぜひお花の楽しさを体験しましょう!

text,photo:Marino YAMAMOTO

ただの店・ただのアトリエ|2024.12.14

ACKTの拠点「さえき洋品●(てん)」のプログラム、「ただの店」の活動を紹介します。

12月14日に、さえき洋品●にて、ただのアトリエが開催されました。


ただのアトリエ、外観

 肌寒さが感じられる、晴れた師走の週末。近くの公園のイチョウの木は黄色く色づいて落葉していました。

今日のあそび

 この日のテーマは「ラミネーターであそぼう」です。色紙や落ち葉をラミネートフィルムに入れて絵を作ります。作ったものを型に沿って切り抜いたりして、飾りを作って遊びます。さえき洋品●の入り口は、作られた飾りで彩られていました。

ラミネートを作るすみさん

 アトリエ当番のすみさんは当日、いろいろな色の落ち葉を拾ってきて、ラミネートを作っていました。黄色いいちょうや、まだ緑色の葉や、色が赤く変わった桜を挟んで、秋から冬の暖かい色のラミネートが出来上がります。「春も綺麗ですけど、桜は秋も紅葉して綺麗ですよね」とすみさん。

入り口に飾られた色とり鳥と電車

 ただのアトリエは、手を動かして自由に作ることを楽しむ場所です。「どうしても美術教育の中だと時間がなかったり、制限があるので。単に材料に触れたり、何かを作る場所を作りたいんです」。手を動かしながら、ただのアトリエへの思いを聞きました。

色とり鳥

 「これ、色とり鳥って言います」と出来上がったものを見せてもらいました。先ほどできたラミネートを切って、一羽の鳥が出来上がりました。以前、ワークショップでも作ったことがあるという「色とり鳥」。他の方と作るときは、対話的なものづくりになるように意識している、とききます。「『どんな気分?』と聞くことから色や材料を選んだり、出来上がった色から切り抜く型を一緒に考えたりします」鳥の他にも、いくつかの動物の方がありました。

筆者の描いた絵

 筆者もラミネートフィルムを使って絵を作ってみました。「熱でくっつけるので、クレヨンが溶けて面白いですよ」すみさんから、ラミネートフィルムにクレヨンで絵を描くことについて教えてもらいました。

筆者は、言葉と花が好きなので、今日聞いた言葉やこの活動の言葉、そして花をクレヨンで描きました。機械を通して、ラミネートを作ると濃く描いた「さえき洋品●」の「●」の字が溶けて垂れたり、花びらの色が混ざっていました。筆者はよくクレヨンで絵を描くのですが、熱を当てると液体っぽい質感に変化するのは新鮮な発見でした!すみさんも「文字書くの面白い!できる影もいいですね!」と言っていました。

筆者の絵をみるすみさん

 絵を描くことやものを作ることには、うまく作らないと、という思いがあってどうしても肩肘張ってしまいます。ですがリラックスして、ただ手を動かすことで絵を描くことや材料への新しい発見が得られます。筆者はクレヨンを熱を使って描く方法を知ったり、絵として文字を書くことが自分は好きだと改めて知ることができました。

 ただのアトリエ、次回の開催は2月8日に開催です。

text,photo:Taiki SEKIGUCHI